変形性股関節症とは?症状・原因・診断・治療・予防まで徹底解説【所沢】
忙しい人へ
今回は、変形性股関節症についてお話ししていくね。
変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り痛みや可動域制限を生じる病気だよ。
一次性と二次性があり、日本では臼蓋形成不全などの影響で女性に多い傾向があるんだ。薬・リハビリなどの保存療法から、骨切り術・人工股関節置換術まで、病期や年齢に応じて治療を選んでいく必要があるよ。
変形性股関節症の基礎知識
変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)は、股関節の軟骨がすり減って痛みや動かしにくさ(機能障害)を生じる疾患です。
初期は立ち上がりや歩き始めなどの動作時痛が多く、進行すると持続痛/夜間痛に悩まされることもあります。
原因により
- 一次性(明確な基礎疾患がないタイプ)
- 二次性(臼蓋形成不全や既往の脱臼・外傷などが背景)
に分かれます。日本では発育性股関節形成不全や臼蓋形成不全の既往を持つ女性に多いことが知られています。
臼蓋形成不全はレントゲンをとるとすぐわかるよ。
股関節のはまりが悪い人も気をつけてね。

なぜ日本人女性に多いの?
歴史的には、乳児期の抱き方やおむつの巻き方などの生活様式が股関節の発育に影響し、臼蓋形成不全の一因となった世代がありました。
現在は乳児健診の普及により大幅に減っていますが、60代以上の女性層では影響を受けた方が相対的に多く、結果として股関節症の患者が増えていると考えられています。
症状チェックリスト
次のサインがある場合は整形外科の受診を検討しましょう。
- 立ち上がり・歩き始めに鼠径部(脚の付け根)が痛む
- 靴下がはきにくい、足の爪切りがしづらい
- 和式トイレや正座が難しい
- 可動域が狭くなり、段差・階段がつらい
- 痛みのために夜間に目が覚める(夜間痛)
- かばって歩き、跛行が目立つ・脚長差を感じる
診察・検査(何を確認する?)
診療では
- 問診 - (発症時期、痛みの性質・増悪因子、日内変動)
- 身体診察 - 股関節の可動性などを検査
- X線(レントゲン) - で骨形態や関節裂隙(軟骨間隙)を評価。
- CT/MRI - 軟部組織や骨内病変を確認。
- 研究・臨床の場では、Kellgren–Lawrence(K/L)グレードなどのX線分類が用いられる

保存療法(まずはここから)
多くの方は保存療法から開始します。
薬物療法:消炎鎮痛薬(NSAIDs)を中心に、症状に応じて貼付薬・外用薬を併用します。

リハビリテーション:
– 可動域訓練:関節のこわばりを防ぎ、日常動作をスムーズに
– 筋力訓練:中殿筋・腸腰筋・大腿四頭筋などを無理なく強化
– 歩行・動作指導:杖の使い方、体幹・骨盤の安定化
生活指導:減量(BMI是正)、冷え対策、和式→洋式への住環境調整(椅子・ベッド化)などで股関節負荷を減らします。
特に股関節の内、外へどのくらい動くかはとても重要だよ。自分の股関節も確認してみてね。
所沢周辺に住む方へのアドバイス!
日常で航空公園や狭山丘陵でのウォーキングを取り入れる等、関節に優しい有酸素運動は効果的です(痛みが強い日は無理をしない、坂道は控えるなど強度調整が大切)。
手術療法(骨を残すか、置き換えるか)
保存療法で十分な効果が得られない、あるいは末期に至った場合は手術を検討します。大別すると次の2系統です。
自骨を温存し、荷重線を健康な軟骨側へ再配分して痛みを軽減・進行抑制を狙う。
比較的若年で変形が軽~中等度に適応しやすい。
変形が高度な場合や高齢者では短期の機能回復が見込みやすい。脱臼予防の体位指導や感染予防など、術後管理が重要。耐用年数は20年以上の一般的期待があり、素材・術式の進歩で30年程度の長期成績**も報告があります(個人差あり)。

当院のリハビリ方針(おやま整形外科クリニック所沢院)
おやま整形外科クリニック所沢院では、理学療法士による専門的リハビリを重視しています。
– 評価:疼痛部位だけでなく、骨盤・体幹・膝足部を含めた運動連鎖を評価
– 個別プログラム:股関節外転筋(中殿筋)や腸腰筋を中心に、荷重ラインの最適化を意識した筋力訓練
– 日常生活コーチング:階段・車の乗降、靴下動作、台所立位時間など所沢での生活動線に合わせた具体的アドバイス
– 装具・杖:一時的使用で疼痛軽減と歩容改善を図り、安全な活動量の確保へ
手術を検討しているそこのあなた!先に理学療法士に相談し、リハビリをして、それでも治らなければ手術でも遅くないです!
ドクターから手術を勧められたからすぐにではなく、体にかかる負荷をみられる理学療法士に一度みてもらった上で決めたほうが絶対にいいよ!
自宅でできるセルフケア例(痛みが軽い時に行う)
- 股関節ストレッチ:仰向けで膝抱え→20~30秒×3回/側臥位で股関節を軽く伸展
- 中殿筋トレ:横向きで上側の脚をゆっくり外転(つり上げ)10回×2~3セット
- 体幹安定化:ブリッジ、ドローインなど低負荷で
- 有酸素:平坦路でのウォーキング、プール歩行
※痛みが増す場合や夜間痛/安静時痛が出る場合は中止し医師に相談してください。
特に中臀筋の筋トレは注意。これで痛みが出る場合はすでに病態が進行しているかもしれないよ。早めに受診してね。
予防・再発予防の考え方
完全な予防法はありません。。。
しかし、体重管理、筋力維持、冷え対策、住環境の洋式化などの積み重ねが、痛みの軽減と機能維持に寄与します。
「やりすぎず、さぼりすぎず」が原則です。
受診の目安(こんな時は相談を)
- 2週間以上、鼠径部痛や動作時痛が続く
- 靴下はきや爪切りなどのADLに支障
- 夜間痛/安静時痛が出る
- 片脚立ちが不安定、歩行時にふらつきや跛行が出る
- 画像で関節裂隙の狭小化や骨棘が指摘された
適切な病期評価と段階的治療の選択が重要です。
よくある疑問Q&A

人工股関節はどのくらい持ちますか?



生活強度や骨質、手術手技に左右されますが、20年以上の耐用が一般的に期待され、素材・術式の進歩で30年程度の長期成績も示されています。運動は主治医と相談の上、段階的に。



若いのですが手術は避けられますか?



骨切り術は自骨を残す選択肢で、若年・軽~中等度変形で検討されます。適応は年齢・骨形態・病期など総合判断です。
まとめ(所沢周辺での受診・相談のご案内)
- 変形性股関節症は痛みと機能障害を生むが、保存療法から手術まで選択肢がある
- 日本では臼蓋形成不全の既往などの影響で女性に多い
- 薬+リハ+生活調整で痛みを抑え、必要なら骨切り術/人工股関節置換術を検討
- 早期評価と継続ケアが、長期の歩行・生活の質(QOL)を守るカギ
所沢で股関節の痛みや歩きにくさにお困りの方は、おやま整形外科クリニック所沢院へお気軽にご相談ください。理学療法士による専門的リハビリで、あなたの生活動線に合わせた具体策をご提案します。
参考文献
- 日本整形外科学会「変形性股関節症(患者向け解説)」
- 変形性股関節症診療ガイドライン(改訂第3版)
- 人工股関節の耐用年数に関する各種医療機関の公開資料
- 骨切り術(寛骨臼回転骨切り術など)の概説資料
医療機関情報(ご相談はこちら)
おやま整形外科クリニック所沢院
〒359-0037 埼玉県所沢市くすのき台1-12-10 第3西村ビル1階
TEL:04-2995-3863/FAX:04-2995-3860
診療時間:9:00-12:30 / 15:00-18:30
受付時間:8:45-12:00 / 14:45-18:00
公式サイト:https://tokorozawa-seikei.gassankai.com
所沢エリアで股関節の痛み・歩行の不安がある方は、お気軽にご相談ください。
※ 当院では、理学療法士による専門的な治療を提供しております。股関節以外でも身体にお困りの際は是非当院へおこしください。
