半月板損傷とは?症状・原因・検査・治療・リハビリを専門家が解説【所沢】

要約(3行)
半月板は膝のクッション兼スタビライザーで、損傷すると痛み・引っかかり・可動域制限・歩行障害が起こります。
受傷機転はスポーツの捻りだけでなく、加齢変性や日常動作でも起こりえます。
段階的な保存療法から関節鏡手術(部分切除/縫合)・専門リハまで、状態に合わせた選択が重要です。
半月板損傷の概要
半月板は大腿骨と脛骨の間にあるC字状の軟骨様組織で、内側・外側に1枚ずつあります。
- 主な役割
・衝撃吸収(クッション)
・関節安定化
・荷重分散
・関節潤滑の補助
- 負荷の現実
歩行だけでも膝には体重の数倍の力が加わるため、半月板は日常的に大きなストレスにさらされています。
想定外の捻転や強い荷重、小さなストレスの反復、加齢変性などで損傷すると、膝の曲げ伸ばしで痛み・引っかかりを感じ、長期的には軟骨損傷→変形性膝関節症へ進むことがあります。
自然治癒は限定的で、放置せず評価と対策が必要です。

主な原因(スポーツだけではありません)
- スポーツ外傷:急停止・切り返し・ジャンプ着地の失敗などの捻転外力(捻れる負担のこと)
- 他外傷の合併:前十字靭帯(ACL)損傷等に伴う二次損傷
- 反復負荷/加齢変性:小さな負担の積み重ね、加齢による脆弱化
- 形態の個人差:一部の人にみられる形態差で損傷しやすい場合も
痛みの正体は周囲組織の炎症や防御的な筋収縮によることが多く、腫れ・関節水腫を伴うことがあります。
半月板自体は痛みを感じるセンサーがないため、半月板が傷んでるんじゃないんだよね。半月板の周囲には神経が豊富だから、その神経たちが痛みを疲労んだ。

症状(重症度で変わる)
- 軽症
- 膝屈曲時の痛み/不安定感
- キャッチング(引っかかり)
- 重症
- ロッキング(断裂片がはまり、膝が伸びない・動かない)
- 著明な痛み・腫れ
- 合併がある場合
- ACL損傷を伴うと関節血腫や腫脹が強い傾向
重度まで行くと、治療がしづらくなるから、早期受診、早期治療が大事だよ。
当院では、理学療法士がいるから、リハビリの中でストレスの軽減から痛みの解消までお手伝いできるから、気になったら是非来てね。ただし、予約しないとなかなか取れないから気をつけてね。
検査・診断
- 問診
- 受傷状況
- 痛みの部位/性質
- 日常生活・スポーツの支障度
- 身体診察
- 視診
- 触診
- 可動域評価
- マクマレーテスト等の徒手検査

- 画像検査:
– X線:骨折や骨形態、関節症変化の確認
– MRI:半月板断裂の有無・形態(縦/水平/横/弁状など)を詳細評価
診断結果は治療選択(保存/手術・切除/縫合)や復帰時期の見立てに直結します。
治療方針の考え方
大きく保存療法と手術療法(関節鏡)に分かれます。選択は次を総合判断します。
– 断裂の部位・型(血流が保たれる外側辺縁は治癒ポテンシャルが高め)
– ロッキングの有無
– 年齢・活動性(競技レベル、早期復帰希望の強さ)
– 変性の程度・他外傷の合

保存療法(まずはここからのことが多い)
- 安静と活動調整:捻りや深屈曲などの負荷動作を回避
- 薬物療法:NSAIDs、外用薬等で疼痛・炎症コントロール
- 装具・サポーター:不安定性や疼痛の軽減に
- リハビリ
- 可動域(ROM)改善、大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋の機能再建、荷重線・動作パターンの最適化
手術療法(関節鏡)
- 半月板部分切除術:断裂片を整え、引っかかりを解消。短期回復が見込みやすいが、切除量が多いと将来の関節症リスクが上がる可能性。
- 半月板縫合術:断裂部を縫合し半月板を温存。回復期間はやや長いが、長期的には関節保護に利点。
- 適応の目安:ロッキングあり/外側辺縁の治癒可能部位/スポーツ復帰を強く希望…など。重度変性・複雑断裂では切除が選択されることも。
リハビリテーション(保存・術後に不可欠)
目的は「可動域の回復」「筋力・神経筋制御の再獲得」「安全な復帰導線の設計」。
– 初期:腫脹・疼痛コントロール、伸展位確保、四頭筋再教育
– 中期:股関節・体幹を含む運動連鎖最適化、バランス・プロプリオセプション
– 後期:段階的ジョギング→方向転換→競技特異的ドリル
復帰目安(一般的な例):部分切除 ≈ 約4か月、縫合術 ≈ 約5か月。個人差が大きいため主治医・理学療法士の許可が前提です。
これはあくまでも目安で。具体的な調整期間や訓練内容は当院の理学療法士が個々の身体の使い方を参考にカスタマイズされたリハビリを提供するよ。
予防・セルフケア
- 体重管理:膝荷重の低減
- 柔軟性と筋力:大腿四頭筋・ハムストリングス・中殿筋のバランス強化
- 動作の見直し:深屈曲や捻り動作の連発を回避、フォーム改善
- 運動前後のケア:十分なウォームアップ/クールダウン、アイシングの活用
受診の目安
- カクッと引っかかる/伸びきらない(ロッキング)
- 階段やしゃがみ動作で鋭い膝痛が続く
- 腫れ・関節水腫を繰り返す
- スポーツや仕事に復帰できない状態が続く
よくある質問(FAQ)

放置するとどうなりますか?



半月板機能が落ちると関節軟骨の負担増→変形性膝関節症に進むリスクが上がります。早期評価・介入が大切です。



手術は必ず必要ですか?



ロッキングや活動性、断裂形態によります。多くは保存療法から始め、必要時に関節鏡手術を検討します。



スポーツ復帰はいつ?



目安は部分切除で数か月、縫合でそれ以上。競技・仕事の負荷に合わせ、段階的復帰が原則です。
まとめ(所沢での受診・相談のご案内)
- 半月板は膝のクッションと安定性の要。損傷すると痛み・引っかかり・可動域制限が出現
- 保存療法→必要に応じ手術+専門リハで、日常・競技復帰を段階的に支援
- 放置は関節症進行のリスク。早期の評価と適切なリハが将来のQOLを守ります
所沢市周辺で膝の痛みや引っかかりにお困りの方は、おやま整形外科クリニック所沢院へご相談ください。
理学療法士による専門的リハビリと医師の連携で最適なプランをご提案します(要予約)。
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